自己破産申立の際の注意点
自己破産の申立てを行う方のほとんどは,多数の業者から借金をしています。それぞれの業者との詳しい取引内容を全部思い出すというのはちょっと難しいかもしれません。
しかし,「いつごろ,どこから」お金を借りたか,ということは,自己破産を申し立てる前にきちんと整理してください。
借入先を整理する際に,注意すべき点が何点かありますので,順番に説明します。
1 1回も返済していない業者はないか?
借入れをしてから1回も返済せずに自己破産の申立てを行ってしまうと,詐欺破産=はじめから返済するつもりがなく借金した,とみなされる場合があります。
詐欺破産であると認められた場合,自己破産をしても借金を免除されない可能性があります。
もっとも,ある業者に1回も返済していないと,100%詐欺破産と判断されてしまうというわけではありません。逆に,1回でも返していたら絶対に詐欺破産にはならない,というわけでもありません。
あくまで,お1人お1人の経済状況や,業者とのやり取りなどによって判断されます。
そのため,借りて1回も返済していない業者がある場合や,借りて間もない業者がある場合は,その旨を弁護士に伝えてください。
2 カード゙でのショッピング,カードローンの利用
当事務所に相談に来られる方の中に,消費者金融でのキャッシング゙は申告されても,信販系のカード゙で買い物をしたり,銀行でカードローンをしていることを申告されない方がおられます。
キャッシング゙と違い,ショッピング゙やカードローンは借金ではないと錯覚してしまうのでしょう。
しかし,これらも立派な借金で,自己破産の申立て手続きにおいて債権者としてあげる必要があります。
忘れずに申告して下さい。友人,知人から借りている借金も同様です。
3.保証債務
「保証債務」とは,誰かの借金の保証人になっている場合です。
自分の借金ではないから自己破産の手続きとは関係ない,と勘違いされる方が多くおられます。
しかし,自己破産を行う場合,保証債務を借金のひとつとして申告する必要がありますので,のでご注意して下さい。
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