第3 症状固定(症状の安定)
1 損害保険会社からの「治療費の打ち切り」や、「症状固定の要請」には慎重な対応をしてください。
治療によりケガが良くなり、最終的に完治すればそれが最も良いのですが、残念ながら、ある時を境に幾ら治療を続けても痛みがそれほど変わらないなど、大した効果が感じられなくなってしまうことがあります。このような状態を「症状固定」といい、この段階以降発生する治療費は、請求できなくなります(その段階で障害が残っている場合には、後遺障害に対する賠償の問題となります。)。
多くの場合、損害保険会社側から「症状固定」、「治療費の打ち切り」の話がなされますが、彼らには,そのような権限はありません。
出来るだけ,損害保険会社からの支出を抑えようとしているに過ぎません。
症状固定については専門家である医者だけが出来るのです。
余りにも早い症状固定の要請を行う損害保険会社に対して,主治医が怒っている場面を大阪の弁護士はよく見かけています。
症状固定は,主治医の先生とよく相談して決めて下さい。
拙速な症状固定は,結局,被害者である貴方が泣きを見るだけのことなのです。
この症状固定の段階までは,貴方が頼るべきは,主として,主治医です。
主治医の治療方針をよく理解して,治療に専念して下さい。主治医の治療方針を守らずに,後遺症が残るような場合には,後に,損害賠償額を減額される可能性があります。
この段階までは,大阪の弁護士が出来ることは,せいぜい「実況見分調書」の取り寄せ程度です。被害者である貴方が大阪の弁護士に頼るべきは,次の段階からです。
大阪の弁護士に依頼する前に,ご自身が加入している保険に弁護士特約は就いていませんか。
2 この段階で一度貴方が加入している保険を確認して下さい。
もし,弁護士特約や傷害保険が付いていれば,これを利用しましょう。
貴方に代わって,貴方が加入している保険会社が弁護士の費用を肩代わりしてくれます。
また,傷害特約が付いていれば,保険契約の範囲で,貴方に直接損害を填補してくれます。
結構,お忘れの方が多いのが現状です。折角掛金を掛けているのですから,利用しましょう。
交通事故に関する質問・相談 Q1. 損害賠償の計算方法で大きなトラブルに発展しそうで困惑しています。 バイクにひかれました。 交通事故にあったため、専業主婦として家事ができなくなるなどの支障が出ています。 ですが、専業主婦は給与が発生していないのだから休業補償はしかねると相手側から反論されました。 これはおかしいと思っているのですが、どうお考えになりますでしょうか。 Q2. 親戚が交通事故の被害者となり、いろいろとリサーチをしています。 日弁連交通事故相談センターというところで、「民事交通事故訴訟 損害賠償算定基準」という本や、「交通事故損害額算定基準」という本が出されていると聞きました。 これは誰でも入手できるようなものなのでしょうか。 Q3. 交通事故の損害賠償の金額について質問があります。 自賠責基準で算出するのと、弁護士会の基準で算出するのとでは金額が変わってくるそうですね。 これはなぜでしょうか。 また、地域において差が出るなど、地域によって金額が変わることもあり得るのでしょうか。 このようなご質問・ご相談は南森町佐野法律特許事務所へお任せください。 電話番号:06-6136-1020 |
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