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医療過誤事件の訴状
平成21年9月16日
医療過誤事件の訴状の作成
医療過誤事件の訴状

1 当事者

(1) 病院と診療所


「病院」
とは,医師または歯科医師が公衆または特定多数人のため医業または歯科医業を行う場所であって,20人以上の患者を入院させるための施設をゆうするものをいいます。

「診療所」とは,医師または歯科医師が公衆または特定多数人のため医業または歯科医業を行う場所であって,患者を入院させるための施設を有しないものまたは19人以下の患者を入院させるための施設をゆうするものをいいます。

病院を開設しようとするときは,都道府県知事の許可を受けなければならない。

医師,歯科医師が「診療所」を開設したときは,開設後10日以内に,に,診療所の所在地の都道府県知事に届け出なければならない。

医療法人は,その設立の場合に,登記をしなければならない。
すなわち,医療法人を被告とする場合には,登記簿謄本の添付が必要となります。

(2) 誰を被告とすべきか

資力の関係から,医療機関の設置者を被告とするのが一般的です。
もっとも,被害者の感情から,担当医師や担当看護師を被告とする場合もあります。

2 請求原因事実の特定

(1) 医学専門知識の取得と専門用語の理解

医療過誤訴訟においては,法律構成は,不法行為構成か債務不履行構成です。
そのため,法律論が問題となることは多くはありません。

医療過誤訴訟で問題となる場面の多くは,次のいずれかです。
ア 検査の場面(検査すらしなかった場合,検査手技のミスを含む)

イ 診断の場面

ウ 診療行為(手技)の場面

エ 患者の管理の場面

これらの場面において,ミスがあったかを判断する上では,医療水準が問題となることがあります。
何を医療水準とするかは,医療文献からの引用及び鑑定によることが多いのです。

医療過誤事件をお考えの方は,最低限,次のような文献を参考にされると良いでしょう。
ア 今日の診断指針(医学書院)
イ 今日の治療指針(医学書院)
ウ 今日の治療薬(南江堂)
エ 医学大辞典(南山堂,医歯薬出版)
また,それぞれの診療科目に応じて,医学書を揃えると良いでしょう。「標準○○学」(医学書院)のシリーズは,各診療科目に応じて専門書が揃っており,また,諸学者にも比較的分かりやすく書いてあるので,医療過誤事件を考えておられる方は,一読をお勧めします。

(2) 協力医師の確保

既に述べたところですが,医療のプロである医師の協力が不可欠です。
しかし,注意も必要です。医師は,医療のプロであって,訴訟のプロではありません。
医師は,あくまでも知恵袋として活用して下さい。

(3) 証拠保全記録の検討と検査データの理解。
ア 医療上の問題点があるか。これを理解するには,医師の協力が必要です。
ただ,医師は,あくまでも医療の専門家であって,訴訟の専門家ではありません。ここをはき違えてはなりません。
そのため,医師の理解のズレと弁護士の理解のズレが生ずる場合も多々あります。
この点を捉えて,医師や弁護士に対する不信感となってはいけません。

例えば,このような事例があります。
腹部の手術中に大量の出血を来した。
その後,輸血をすれば延命できたにもかかわらず,輸血をしなかった。
そのため,患者は,死亡するに至った。

この事例に対して,
医師は,腹部の手術中の大量出血を来した過失を重視します。
弁護士は,輸血をすれば延命できたにもかかわらず,輸血をしなかった過失を重視します。
これは,技術者としての医師の感覚と結果を回避できたのはいつかを考える弁護士の感覚の差なのです。
決して両者が矛盾を来しているのではありません。



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